笑う門には福来る
今年も2月3日節分が近づいて来ました。私は以前にも紹介しましたが、毎年この節分の日に自宅で豆撒きをします。「福は内 鬼は外」と大きな声で撒きますが、今年1年良いことが一杯で、悪いことは無いよう祈りながら撒きます。数年前から浜松市の由緒ある五社神社でも、今年の年男、年女の皆さんと共に大勢の人々の前で(羽織袴に裃姿で)豆や餅などを撒かせて頂いています。宮司さんも神殿で同じように「福は内 鬼は外」と撒いています。皆、今年1年息災で過ごせますよう祈りながら撒くようです。 そこで、表題の『笑う門には福来る』と昔からよく言われていますが、本当でしょうか。私は先輩諸氏の言葉は何でも信じて疑わないよう心掛けていますが、日経ビジネス1月23日号に『神田東クリニック院長の高野知樹先生』が書かれた『笑う門には福来る』のコラムが載っていました。学術的にも証明されているようですのでここに紹介いたします。
《 「笑い」には、時に特別な意味が加味される。苦笑い、照れ笑い、作り笑い、など様々なものがあるが、笑うことはあらゆる動物の中で唯一人間に与えられた特権なのだろう。社会学者の井上宏・関西大学名誉教授は、「笑い」の研究でも知られている。井上先生によれば、笑いには4つの心理社会作用があるという。1つは「親和作用」。人々がお互いに笑うことにより緊張がほぐれ、親密感が増す。次が「誘因作用」。笑いの絶えない所には、人を集める力がある。それから「浄化作用」がある。腹立たしい時でさえも、腹を立てている自分を笑うことができれば、ストレスマネジメントの大敵である”怒り”さえもどこかに吹き飛んでしまう。最後に「解放作用」。笑うことによって心のゆとりが生じ、その結果、複眼的にモノを捉えることが可能となり、不快な“とらわれ”から解き放たれる。これらの作用はメンタルヘルスを考えるうえでの共通点も多い。生物学的にも、笑いに関する研究報告が多く知られている。免疫システム上、大変重要なリンパ球の一種でNK細胞というものがある。笑いによって副交感神経が刺激されることにより、NK細胞が活性化され免疫力が高まるというものである。自己の持つ免疫システムの力をしっかり発揮させれば、ガン細胞がNK細胞によって退縮するとさえ言われている。人間の体内では、毎日百万個ほどのガン細胞が生まれているという説もある。発ガンに至らないのは、こうした免疫システムが働いていると考えられる。逆に、極めて強いストレス環境下での生活が続けば、交感神経が緊張状態となってリンパ球が減り免疫力が低下、その結果、発ガンの危険性が高まることになる。生活習慣病と言われる肥満、高脂血症、高血圧、糖尿病といったものは、一夜の暴飲暴食だけでは起こらない。悪しき生活習慣を続けることによって次第に蓄積し生じるものだ。こう考えると、ガンも発ガンに至る生活が続くことによってもたらされた生活習慣病の一種とも言える。ストレス性疾患も同様だ。日々の生活でのストレスがうまく解消されないうちに、次のストレスが蓄積していく。まるで悪玉コレステロールがたまっていくように。こうして大きくなった悪玉ストレスの塊が脳を疲労させ、精神活動に支障を来す。最近のテレビ番組には多くの若手お笑い芸人が登場する。また、アイドルグループたちも一昔前の格好良さだけではなく、笑いの要素も重視されているように感じる。国民の多くが笑いを求めていることによる自然発生的な流行だろうか、などと考えてしまうが、身近な生活にも笑いのネタはたくさん転がっているのではないだろうか。幸いなことに、笑いには副作用がないからありがたい。 》
『笑う門には福来る』。昔の人は本当にすごいですね。よくもこんな言葉を発見し、広めたものです。学術的にも笑いには素晴らしい効用があると発見されているようです。
私達も大いに笑い、たくさんの福が来ますよう笑い転げましょう。今年一年笑いの絶えない会社にしましょう。