偉くなる男
今年最後の月になりました。
来年が良い年になるよう締め括りの月として気を引き締めて頑張りましょう。
表題は月に2回発刊されるプレジデント822号の中にあったタイトルです。
筆者は岡島悦子プロノバ社長です。
同社はベンチャー企業や再生中の企業等を中心に「経営のプロ」の人材派遣会社です。
本の中のタイトルは「偉くなる男、ダメな男の見極めポイント」となっています。
参考になる文章で、皆さんにも読んで頂きたい内容でした。
ここでは私なりに少々乱暴に抜粋して紹介したいと思います。
《 私はポジションと経験が人を育てると確信している。
多くのグローバル企業が、入社数年以内に社員を海外に派遣する制度を始めたのは良い傾向だ。
このほか、経営の傾いた子会社に出向して立て直しや清算など「しびれるような」体験をした場合、30代後半で大化けする可能性もある。
退路を断ち、リストラ遂行などの厳しい局面を責任ある立場で経験し、他人の気持ちが判るリーダーへと成長する人を私は何人も見て来た。
修羅場を乗り越えることで一皮むけるのだ。
体当たりの経験を積んで大化けする人がいる一方、「伸びない人」は「自分が何に向いているか判らない」といつまでも足踏みしてしまう「キャリア迷子」に陥りがちだ。
つべこべいわずに目の前の仕事に真剣に取り組むべきだと思うが「つべこべタイプ」が意外に多い。
そのような人に限って目的意識の薄い資格取得などに走り「いつか抜擢されるだろう」と白馬の王子様を待ち続ける。
OJTに勝る学習はないのだから、まずは目の前の仕事に打ち込みたいものだ。・・・
客観的に自己評価できるか否かも将来の成長に大きく関わる。
一般的に、男性は自分を過大評価し、女性は過小評価する傾向がある。
あるポジションが空いた時に、能力が足りないのに意気揚々と手を挙げる男性、ポテンシャルがあるのに「私なんかとても」と成長機会を失う女性。
どちらも自己認識に欠けているので、仕事を任せる側からすると困った存在だ。
投げかけに対する「反応」も重要な判断ポイントだ。
例えば300人を対象に講演をした場合、目線や、メモをとったりうなずいたりするタイミング、姿勢などから、仕事が出来る人10人位はすぐ見当がつく。
講演後の質疑応答でも、そんな人の質問は質が高い。
明確な仮説があり、周囲にとっても関心が高いと思われる質問を選ぶのだ。・・・
出世出来る男性は心に余裕があって打たれ強いという調査結果となった。
逆に言えば、プライドとコンプレックスが、ないまぜになったややこしいタイプは出世しにくい。
部下には「すごいだろ」と威張り、目上の人には「僕なんて」と卑屈になるようなタイプだ。
普段は物静かなのに飲み屋で店員の態度にキレたりするのは典型例。
客観的に自分を評価し、健全な自身を持つ事ができていない。
人の上に立つには愛嬌も欠かせない。
周囲を「この人はこういうダメなところはあるけれど、神輿を担いでやろう」という気持ちにさせるには、致命傷ではない程度の失敗や弱みは平気で見せられるようなチャーミングさ、人間臭さも必要となる。
調査結果では、出世するタイプの半数が「女房の尻にしかれている」などと思われている。
実際はそうでもなく、彼らの「周囲から愛されるためのネタ」の一つにすぎないかもしれない。・・・私は初対面の人でも会った瞬間に「仕事ができるか、できないか」を8割がた判別できるようになってきた。
人を見極める経験を重ねることで得た「直感ポイント」のようなものがあり、中には外見から得られる判断材料も多い。
例えば服装。
新人営業マンなのに黄色いシャツを着ていたらどうか。
相手は「どういうつもりなのか」と気を取られて商談に集中できないだろう。
このように最初に「あれ?」と相手に違和感を持たれたら負けだ。
ピンクのネクタイなど、実績があったうえでユニークさを出すために奇抜な服装をする有名人もいるが、安易に真似をしてはならない。
TPOに会った服装が出来ないのは、場を先んじて想定する能力が弱い証拠。
例えば、座敷での会食なのに紫色の靴下をはいている人がいる。
朝、出かける時に「今日は会食だなあ」程度のぼんやりした意識しか持っていないのだ。
場を想定する「解像度」が粗いのである。
出来る人は高い解像度でイメトレをし、先をよんでいる。 》
まだまだありますが、さすがに多くの人々を見て来た達人だけに、鋭い目線で観察されて来た方だと思います。
よく勉強し、取り入れて行きたいものです。
あと一カ月で新しい年が始まります。
来年が素晴らしい年になるよう有終の美を飾りましょう。
素晴らしい未だ見ぬKONOIKEに会う為に今頑張ります。