【2024年から変わる事・・・】
2023年の終わりが近づき、新たな年が始まろうとしています。
皆様の2023年はいかがでしたでしょうか。
来年も変わらず良い年となりますよう願っております。
2024年から様々な制度やルールが変わっていきます。
本日はその一部をご紹介いたします。
【贈与の制度変更】
2024年から贈与の制度が変更となります。
年110万円までは贈与税がかからない暦年贈与についてですが、今までは相続開始時3年以内の贈与財産を『相続財産に加算』しなくてはなりませんでした。この加算の対象が『3年から7年に延長』されます。
ただし、2024年以降に発生した贈与が対象となり、延長された4年間に贈与した財産は、総額から100万円を差し引いた金額で相続税を計算する『経過措置』があります。
一方で『相続時精算課税制度』は、非課税枠が拡大します。相続時精算課税制度とは、60歳以上の父母または祖父母から18歳以上の子、孫へ贈与する場合に選択できる制度で、累計2,500万円までの贈与は非課税となる制度です。
(受贈者が亡くなられた時に相続財産に加算され、相続税として課税されます。)
従来、この制度を選択すると、暦年贈与の非課税枠(基礎控除110万円)は利用できませんでした。2024年からは『この制度を選択した場合も年110万円の基礎控除を適用できる』ようになり、基礎控除内の贈与については申告不要となります。
相続設計を考える一助となりますね。
【子育て、教育支援】
2024年の4月から子育て、教育に関して動きがあります。
2024年度から試行的実施される『こども誰でも通園制度』の創設があります。これは、すべての未就園児が対象となり保護者の就労にかかわらず『時間単位で利用できる』通園制度です。本格実施はまだまだ先ですが、興味深い制度ですね。
教育機関では、大学などの高等教育にかかる教育費の負担軽減策が具体化しています。
大学院生を対象に『授業料後払い制度』を導入に向けて動き出しています。在学中は授業料を支払わず、卒業後の所得に応じて返済するものです。返済が始まる所得年収の基準は300万程度、子どもが2人いる場合は年収400万円程度となる予定で、すでに2024年度入学の大学院生を対象に概要が発表されていますが、大学独自の奨学金制度と併用ができないなどの条件がある為、注意が必要です。
【新NISAが開始】
2024年1月1日から新NISAが始まります。
すでに現行のNISA・つみたてNISAの口座は、自動的に各金融機関で新NISA口座が開設されます。従来の一般NISA・つみたてNISAでは、非課税保有期間がありましたが、新NISAでは無期限となります。期間満了時の資産売却や課税口座への移管をすることが無くなり、じっくりと運用することができます。
また『最大1,800万円の生涯非課税限度額』ができたことにより、現行のNISAでは金融商品を売却しても一年間の非課税限度額が復活することがありませんでした。
一方『新NISAでは、投資資産の売却により復活する仕組み』となりました。これにより、非課税制度を活用してより積極的な売買が可能となります。
一般NISAでの国内株式の買付・売却は『12月27日が最終日』となります。現行NISAと新NISAの非課税枠は別アカウントとなる為、非課税枠を最大限活用したい方は、ご注意ください。
年が変わり様々なことが変わっていきますが、今後とも変わらぬご愛顧賜りますよう、
お願い申し上げます。