相続税「基礎控除」が引き下げられる?
相続税「基礎控除」下げ…税収増へ対象者拡大
政府税制調査会は10日、2011年度税制改正で、相続税収を増やすため、相続税の基礎控除額を引き下げる方向で調整に入った。
年間死亡者の約4%となっている課税対象者数を、6%程度まで拡大したい考えだ。11日の政府税調の会合で方向性を示し、具体的な金額の議論に入る。
基礎控除は、相続する財産額から差し引いて課税対象額を引き下げる仕組みで、法定相続人1人当たり1000万円に、5000万円を加えた金額が控除額となっている。死亡した夫に妻と2人の子供がいる場合の基礎控除額は8000万円だ。基礎控除額が大きいため、08年の課税対象者は年間死亡者の4・2%(約4万8000件)にとどまっている。
(参考記事:Yahooニュース YOMIURI ONLINE)
背景として、以下の点が挙げられているようです。
・バブル期の地価急騰に伴い、相続税の対象者が急激に広がったことなどから、基礎控除の引上げ等により、対象者を抑制する改正が行われたこと
・バブル崩壊後、地価が下落したにもかかわらず、基礎控除の引下げ等は行われてこなかったこと
・そのため、課税対象者100人に4人という構造となり、税率構造の緩和も行われてきた結果、再分配機能が果たせているのか考える必要があり、今後、格差是正の観点から、相続税の課税ベース、税率構造の見直しについて、23 年度改正を目指す。
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