チームの総合力
表題は、毎月2回発刊される【プレジデント】に連載されている【ハーバード式 仕事の道具箱】2007,10、1号に載っていたものです。「チームの総合力をうまく活用しないリーダーはジリ貧になる」というものです。私自身感じるところがあって皆さんにも読んで頂きたくここに紹介します。
《 賢明な組織はグループ協議を重視する。グループが協力する時、その平均的な構成員のみならず、最も優れた構成員より高い問題解決能力を発揮することが、イリノイ大学の心理学博士、パトリック・ローリンらによる調査で明らかになっている。
リーダーは、グループで最も問題解決能力が高いとみなされているため、チームのメンバーに協力を求めないことが多い。また、メンバーは、問題解決の責任を、リーダーに任せて、決定を進めるために、重要な情報をリーダーに提供しないことが多い。
その結果もたらされるのは、お粗末な選択肢、難のある解決策、そして避けられたはずの過ちである。
ローリンは、最も問題解決能力が高い人物でも、単独で取り組んだ時には、チームが協力する場合より、いい結果を出せない理由を、次のように説明している。
第一に、単独で取り組む場合と、複数の人間で構成されるチームで取り組む場合を比べると、後者が知識や多様性の面で、圧倒的に優れている。他のメンバーが似通った問題や関連した問題にぶつかった経験があれば、それを共有することで、チームは有益な選択肢と無益な選択肢を、より明確かつ迅速に見分けることができる。こうした多様な知識や視点を得ることにより、最も問題解決能力の高いメンバーは、より多くの情報と思考プロセスへの刺激を享受できる。同僚の一言によって生産的なアイデアに導かれた経験は誰にでもあるだろう。
第二に、単独で取り組むということは、「並行処理の威力」という大きな強みを失うことである。チームで協力する場合は、問題解決に必要な複数の作業をメンバーで分担できるのに対し、単独で取り組む場合は、それぞれの作業を順次行なわなければならない。そのため、作業にかかる時間が長くなる。その上、それらの作業には調整、調査、事実確認なども含まれるので、その人の能力とエネルギーに余計な負荷がかかることになる。 》
と載っています。また《 能力の高い個人は往々にして他者に助言や協力を求めない。しかし、自分だけの知識や経験に頼ることは、非効率なだけでなく、ときには重大な危険をもたらすこともある。ようするにチームの総合力を活用しないリーダーはジリ貧になり、また、相談しない上司が組織をダメにする。》
ということです。
私達KONOIKEの組織では当てはまっていない、とは思いますが、今以上に、もっともっと、チームの総合力を活用して、問題解決能力を高めていきたいものです。